ラグナロクオンラインFenrirサーバーで活動中のイムネの適当なブログ。主に所属Gの皆さん向けの内容が多いかと思います。 イラストも稀に描きます。イラストだけ見る場合はカテゴリーを利用してくらさいましー
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RO短編中話 【 さ し み さ 】 完結
2009年08月19日 (水) | 編集 |
最近新しいペットが増えつつあった。
いずれも凶暴なモンスターばかりだが、今までに無い新しいペットのためか人気があった。

そして、プロンテラの端に溜まり場を持つあるギルド。
そこのメンバーの一人も今回の新しいペットを連れていたのであった。

「見て見て!買っちゃったー。可愛いでしょう~」

満面の笑みを振り撒きながら溜まり場に来たハイプリーストの女性。
背後にはペットを連れていた。
だが溜まり場に居合わせたメンバーの表情はどこか浮かない。

「いや…どこが可愛いんですか…」

思わず槍に手をかけていたナイトの青年が呆れながらに言った。

「えー!!このつぶらな瞳とか」

「お嬢の趣味は何世紀か先を行ってるんだ、だからそんなに気にするな」

[・・・・・一番傷つくんですけども?」

ペロペロキャンディーを舐めながら落ち着いた物言いをするハイプリーストの男性。
彼女がムスッとしていても知らない顔だ。

場に居合わせたのはこの三人らしい。

「でも、さすがに驚きますよ。デュラハン何て…」

そう。
彼女が連れてきたのは死の町ニブルヘイムに出る甲冑のモンスターであり、不死種族のこれまたとてもじゃないが人になつくようには見えない。

「お嬢が嬉しそうならいいじゃないか。ハッハッハ」

あっけらかんに言うハイプリーストを見てナイトはしぶしぶ納得した。
それから狩りに行く時など、町を歩く時など、遊ぶ時など、寝るときなど、彼女はデュラハンと共に過ごした。
メンバーからは相変わらず不評だったが、あまりに彼女が楽しそうなのでツッコめないのであった。

そんな日々が続いたある日の溜まり場で三人と1体は集まっていた。

日差しが照りつく溜まり場で彼女はアイスを食べつつ空も見上げつつ口を動かす。

「アイス食べないかな?鎧着てるから暑そうなんだけど・・・」

「いえ、甘いものは苦手なので」

ナイトに向き直る彼女。

「デュラハンにいったのよ」

「ですよね・・・」

脱力するナイト。

「・・・・・そもそも口あるのかよアイツ」

そしてその様子を文字通り影から見ているハイプリーストの男性。相変わらず飴を舐めている。
そんないつもの溜まり場の風景で突然彼女はデュラハンをタマゴに戻した。
いつも外に出してる彼女にしては珍しい行動。

「どうしましたか?」

ナイトは彼女の表情を伺うと、彼女はいつもの笑顔もなく落ち着いた表情をしていた。
ハイプリーストの男性の飴を舐める動作も止まる。
静かな空気の中彼女は口を開く。

「あのね。デュラハンを預かっててもらいたいの」

「・・・・礼拝いくのか」

礼拝。
ハイプリーストとして定期的に行う協会で行う行事だ。2~3日祈りや協会の掃除などをする奉仕活動だ。

「お嬢は律儀だな・・・・俺一度も行ったことないんだけど」

「いあ、行ってくださいよ」

「飴舐めながらだと怒るんだよあの司祭のじいさん」

そんな他愛のない話をしても彼女は黙って乗ってこなかった。
ハイプリーストはため息混じりに言う。

「そりゃ不死の種族連れていくのはマズイよな」

「こればかりはどうしようもできなくて・・・・ごめんね」

家柄サボると言う訳にはいかないのだろうか、とても無念そうだ。

「気にするな・・・・あいつが責任持って育てるから」

舐めかけの飴でナイトの方向を差した。

「僕ですかっ!」

「本当!?ありがとう。準備があるからあとお願いね」

そういい彼女は立ち上がり、タマゴをナイトに渡した。

「デュラハンをよろしくお願いします」

そういう彼女はまるで我が子を預ける母のようだった。そんな様子を見たためナイトも頷いた。

「・・・大切に預からせてもらいます」

「ありがとう」

彼女が少しだけいつもの笑顔に戻る。そして孵化アイテムを使ってデュラハンを外に出した。
タマゴに戻したのは不死種族だからダメということを聞かせたくなかったのは彼女なりの配慮だろうか。

「それじゃデュラハン。私はしばらく離れなくちゃいけないから・・・・いいこにしてるのよ」

そういい残し、デュラハンの兜に優しくキスをした彼女は足早にテレポートした。
デュラハンは理解できなかったのか分からないが、彼女のいた方を見たまましばらく固まっていた。

「・・・・デュラハン?」

ナイトの問いかけにも答えず身動きひとつしなかった。

ただ彼女のいた場所の方を見たまま立っているだけだ。

そんな様子をハイプリーストの男性は飴をくわえながら見ていた。



日も暮れ始めた頃だろうか、そろそろ家に戻る時間だろう。

「デュラハン、帰りますよ」

デュラハンは相変わらず動いてない。

死んでいるのではないかと思うくらいだ。元から不死種族だが。

「おい!デュラハンッ!!」

腕をつかんで持ち上げようとしたが、その鎧の体は重く持ち上げることはできなかった。

あまり怒ることのないナイトもついに限界が来た。

「そこにいたけりゃ一生そこにいろっ!!」

デュラハンを置いてペコに乗るとナイトは視界から消えていった。

「あいつもまだまだ子供だな」

何本目か忘れた飴も舐め終えたのでハイプリーストの男性も帰ることにする。

帰りざまに溜まり場を見ると、相変わらずデュラハンは立ったままだ。

「まったく・・・誰に似たんだかね・・・・・」


翌朝、溜まり場に戻ったナイトはまだそこにいたデュラハンに驚いた。

一晩たったにも関わらず、デュラハンに動いた様子はない。

ナイトは何も言わず隣に腰掛けた。

しばらくしてるとハイプリーストの男性も来た。相変わらず飴をくわえてモゴモゴと口を動かしている。

「・・・・・おや、仲がよろしいようで・・・なによりなにより」

呟きつつ木の陰に腰掛ける。

すると曇りがちだった空からポツポツと雨が降ってきた

「やれやれ、今日は解散するか」

ハイプリーストの男性がよっこらせと立ち上がる。

「先もどるよー。速度増加」

移動速度を増加させるスキルを自分にかけた。すぐ戻るだろうナイトにもついでにかけておく。

「ありがとうございます。僕ももう少ししたら戻ります」

「あいよ」

ハイプリーストの男性は増加した速度で走っていった。

そして溜り場残った無言で座る二人。

雨が相変わらず降っているにも関わらず、二人に気にする素振りは無い。

ナイトは諦めていた。デュラハンと帰ることができないのなら一緒にいるしかない。

たとえ雨が降ろうと風が吹こうと、自分にできることは一緒にいることだった。

「・・・・・・」

「・・・・・・」

何も話すわけでもなく無言の時間が続いた。

そして二日の夜明け日の出が雨空を晴らすように姿を見せる。

日の暖かさが凍えた体に染みた。

まる一日そこに微動だにせず立ち続けるデュラハンは何を思っているのだろうか。

待っているのだろうか・・・・・主人を・・・・・・・・

「ヴォ オオオォオオォォォォォォォォォォッ!!!!!」

その時、デュラハンが天を仰ぎおたけびを上げた。

その着込んだ鎧に反響したおたけびは低く、どこか悲しい。

「泣いてるのか?デュラハン・・・」

凶暴なモンスターでのやはり子というわけなのか?

デュラハンは静止していた分を取り戻すかのように動き出した。

背に手を回し、一振りの剣を取り出したかと思えばそれをこちらの方に投げつけてきた。

動作を見ていたために着弾地点は予想がつく。

横っ飛び気味に剣を回避する。

よく狙いつけられてなかったのが幸いしたのか、剣は民家に突き刺さった。

というより、あまりの勢いで壁をブチ抜いてしまった。

力が子ながら桁違いだった。

そして腕を振り回すように城壁を殴りつける。

打ちつけえられる度に城壁が激しく陥没していく。

誰かが止めなければ・・・

ナイトは立ち上がり、槍を構える。

しかしどうするのか考えてなかった。倒すだけなら容易いが、相手は・・・

余分な思考が動作を鈍らせた。

デュラハンが砕けた城壁の破片を投げてきたのに反応が遅れた。

すんでの所で盾で弾くが、着弾の衝撃で腕が痺れる。

「ッく・・・!?」

盾をどかしたときにはデュラハンは目の前にいた。

横なぎにこぶしがくる。

腕が痺れたままで対応ができない。

・・・マズイ




「キリエエイソン!!」



突然魔法障壁が出現し、こぶしを弾き返した。

体勢を崩したデュラハンをさらに光が弾き飛ばした。

声の先にいたのは・・・彼女だった。

デュラハンも止まれなくなってしまったのか、彼女にもこぶしを振り上げた。

今度は障壁を張ることなく、盾で受け止めた。

それも衝撃を受け流すこともせずその身一つで全力で止めた。

こぶしが盾にめり込むようにして止まる。

そしてしばらく静けさが二人を包みこんだ。

デュラハンも我を取り戻したのかこぶしを静かに下ろしていく。

そして彼女はデュラハンに兜に手を回し、抱きしめる。

そして「ごめんね」と繰り返して涙をこぼしていった。


________________________


「へぇー・・・寝坊してた間にそんなことがあったとはね」

「何で大事なときに限って寝坊するんですか・・・・」

騒動の後の最初の集まり。

城壁には陥没した傷がいくつにも残り、民家にも風通しがいい穴が開いていたままだった。

「結局、母は子の近く、子は母の近くにいられないとダメなんだよ。ましては生まれたばかりならなおさらってことだよ・・・」

意味深にそう語るハイプリーストの男性、そしてモゴモゴと飴を食べ始める。

「お嬢はどうしたんですか?」

「・・・・準備だよ」

「何かやるんですか?」

ハイプリーストの男性は飴で城壁、民家そして散らかった溜り場を指していく。

「修理と掃除の」

「やっぱ僕らだけでやるんです・・・ね」

「礼拝を突然抜け出した罰だとさー」

やがて荷物を持った一人のハイプーストの女性と、荷台に載せた荷物を引くデュラハンの異色のペアがやって来た。





「おっまたせー」











____________________________________________________________________
【あとがき】

ここまでお疲れ様でした。

このブログに書いてきたのは短い話だけだったので、ちょっと今回は大目の話書いてみました。

一応テーマは聖職者と不死種族であるペットとの愛情話な感じでした。

作中の溜り場のモデルはプロンテラ大聖堂横の喫茶の溜り場にしてる所を使ってます。

色々と別作業と平行してやってたので更新ペースが不定期なってしまいましたが、ここまで読んでもくださりありがとうございました。

それではお疲れ様でした。
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